技術資料

ステンレス板金加工におけるスプリングバックとスプリングイン

 

曲げは、圧縮応力と引張り応力が1 枚の板の表裏に同居した変形です。
このため、必要な角度まで曲げても圧力を除くと反力によってはねかえってしまいます。
これを、スプリングバックと言います。
スプリングバック量は一般に角度で表されますが、その量は、材質、板厚、加圧力、
曲げ半径 などの条件で変化するもので、正確に予測することは困難です。
加圧力の状態によって反力の状態が変化し、圧力を除いたときに、角度が中に入ってしまう事があります。
これを、スプリングイン(スプリングゴー) といいます。

 

 

スプリングバック現象の傾向
1.同一金型・同一板厚では・・・・・・・SPCC < AL < SUS
2.同一金型では板厚が薄いほどスプリングバックは大きい
3.仕上がり角度によって異なる
4.板厚に対する曲げRが大きいほどスプリングバックは大きい

 

下のグラフは
1.材質の違いによるスプリングバック量
2.板厚の違いによるスプリングバック量
の調査結果です。
スプリングバック量は
● SPCC<SUS
● 板厚が薄いほど大きい
● 仕上がり角度により異なる
という傾向がありました。
1.材質の違いによるスプリングバック量
2.板厚の違いによるスプリングバック量

2016年2月23日

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